ポークジャーキーを作った時の話 | 琉樹商店

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ポークジャーキーを作った時の話

つけダレに味噌を使おう

肉を使った商品を作ってみたい。でも普通の肉みそとは差別化を図りたい。じゃあどうしよう?と思ってた時に、干し肉が使えるのでは?とひらめきました。というのも、先述のブログ記事で木更津の朝市に参加した時の模様を記事にしましたが、じつはその時に「リンゴのドライフルーツ」なるものが売っていました。食べたら程よくしっとりしていて、とても優しい甘酸っぱさで、リンゴの良さが凝縮されていました。干すことによって旨味が凝縮され、水分がぬけることによって、日持ちも良くなる。いいことだらけです。さっそく自分でもやってみました。スーパーでリンゴとキウイフルーツ、大根を買ってYouTubeなどを参考に試しました。結果、どの食材も旨味が凝縮されて、干し加減を調節して、程よいしっとりさを残します。あっ!大根はしっかり乾燥させます。このような経験から、肉も干すことによって旨味を凝縮させたものがつかえるのでは?という結論に至りました。どうせなら味噌を使いたい!ということで、まずはYouTube先生を見てみますが味噌に漬け込んだ熟成肉はありますが、干し肉については見当たりませんでした。自分とchatGPTとで考えてやってみるしかありません。                                              まずは、AIに味噌、砂糖、にんにく、生姜、水を使って塩分濃度10%のつけダレを使ったときの干し肉の出来上がりの予想を考察してもらいます。その結果、AIいわく、「味噌漬けジャーキーは濃厚でコクのある仕上がりになり、和風の旨味が強いタイプになる」と予測してくれました。そこで次の質問です。「水の代わりにみりんを使うとどうなりますか?」 AIの予想では「みりんの使用でまろやかさ、コクがアップ!仕上がりがしっとり&食べやすくなる。香ばしさが加わり、風味がより豊かに」とのことです。みりんを使うことにして、豚肉1㎏に対して塩分濃度が10%になるように各分量を計算してもらいました。                                                               1.豚肉(ロース)1㎏ 2.味噌250g 3.みりん50㎖ 4.砂糖50g 5.にんにく(すりおろし)15g 6.生姜(すりおろし)15g                              このつけダレに豚肉を漬け込みます。

いざ!作業開始

今回は試作ということもあり、スーパーに売っている肉でつくりことにしました。調べたところによると、ジャーキー肉にはなるべく脂肪が少ないもも肉がお勧めとの事。肉売り場を見てみるともも肉はあるけれども、小間切れしかなく厚みが足りません。もう少しイメージに近い肉はないか探していたら、ありました。生姜焼き用のロースですが、厚みが12~13mmありそうで、大きさも手のひらより一回り小さいくらいです。脂肪は多少ついてますが、脂肪がどのようになるのかも興味がありますし、何よりも試作なのでとりあえず作ってみようということで購入を決めました。100g当たり128円のカナダ産の豚肉です。これがどのような出来栄えになるのかとても楽しみです。                   さっそく帰ってからつけダレを作るのに上記の調味料を調合します。使用する味噌は地元の醸造所で作られている無添加の生味噌です。酵母や乳酸菌などの微生物が生きている生味噌なので、肉に与える影響が楽しみです。味噌の発酵由来のアミノ酸が肉にしみ込んで旨味が濃厚になり、また酵素であるアミラーゼも肉のたんぱく質に働きかけて、さらにアミノ酸を増やしてくれると思います。肉1枚1枚につけダレを丁寧に塗り込んで一晩冷蔵庫で漬け込みます。

この状態でラップをかけ美味しくなるために冷蔵庫へ行ってらっしゃい

そして乾燥機へ

冷蔵庫で一晩寝かせた肉を次に乾燥させて、余分な水分を抜いて旨味を凝縮させます。肉を見てみると寝かせる前より表面の赤みが少なくなり、全体的に少し暗い色合いに見えます。味噌は塩分を含むため浸透圧の作用で水分が出ています。この水分はドリップ(冷凍肉の解凍時に出る液体)ではないので、旨味成分は抜けていないと思います。今回は肉の表面のつけダレはあえて拭き取らずに、そのまま乾燥させようと思います。網の上に肉が接触しないように並べます。そして乾燥機へセットして、60℃で10時間ほど乾燥させます。出来上がりが楽しみです。

一晩漬けこんだ肉

乾燥機のファンが回って、温度が上がってくると甘くて濃厚な香りが漂ってきました。これは期待できそうです。

乾燥後の肉

乾燥後の肉はミリンの効果もあってか表面に程よい光沢もありとてもいい感じです。カチカチになりすぎず、ちょうど生ハムを想像させる硬さに仕上がっています。このまま食べてしまいたいところですが、豚肉なのでこの後、加熱殺菌の処理をします。

加熱殺菌処理

今回は水蒸気で蒸して加熱殺菌することにしました。サルモネラ菌やカンピロバクター、大腸菌などを殺菌するためには食肉の中心温度75℃以上で1分以上の加熱が必要になります。そして、またまたAIにたずねたところ、厚さ1cmの干し肉の中心部が75℃で1分間以上加熱するには、85℃以上で20分の加熱が必要との事です。蒸し器などもっていないので大き目の鍋にお湯をはって、お菓子作りで使いそうなステンレスのザルで高さを確保した皿に、ジップロックに入れた干し肉を置きます。蓋にはタオルを巻いて、水滴が落ちるのを防ぎます。温度計とタイマーをセットして加熱殺菌します。

加熱殺菌

そして、完成

20分後、完成した肉を見てみると加熱で脂分が溶けたせいか表面がツヤツヤしてて、とても美味しそうです。香ばしい味噌と甘そうな香りが織り交ざり食欲がそそられます。中はどうなっているのだろう?カットして断面を見て納得しました。凝縮されているとは、このことです。食べる前に視覚で納得してしまいました。きめが細かくて、まるで鉱物か何かの断面のように、きれいです。ギッシリ詰まっているのが見てわかります。色々な大きさにカットして試食してみました。まず感じたのは、何度も表現して申し訳ないのですが、とにかく旨味が凝縮されています。(語彙力無くてすみません)硬さもサラミソーセージより少し柔らかいくらいで、噛んで味わうのにちょうどよいかたさです。小さくカットしたものでも十分に味わえ、大きいものは贅沢ささえ感じられます。そして、脂身がとても甘い!この甘さが肉の旨味の濃厚さをさらに引き立てる役割を果たしています。そして、少しあぶって加熱すると、さらに柔らかくなり香ばしさと濃厚さが際立ちます。ただ、その後冷めると、最初の状態より固くなったように感じます。使い道としては、そのまま食べる以外に、サイコロ状にしてペペロンチーノに入れたり、ザージャンのように肉味噌として使う他、薄くスライスしたらお茶漬けなど色々応用できそうです。最後にまとめとして、肉は乾燥させると想像以上に旨味が凝縮されることが分かりました。次回は他の肉や魚介類もおもしろそうですね。今回は乾燥機を使いましたが、今の時期であれば天日干しも可能だと思います。乾燥後の加熱殺菌は必須ですが、とても美味しいものができるので、皆さんも試してみてはいかがでしょうか。

断面はとてもきめ細かく詰まっている感じ

脂身がとても甘く、濃厚さを引き立てます

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